ここでちょっと寄り道をして”富裕層”という言葉について考えてみたいと思います。
中国富裕層の最近のブログ記事
日本人が誇るサービス精神”おもてなし”。ものづくりで韓国や中国から追い上げを受ける(已に抜かれたものも多いですが)日本の切り札として最近よくきかれるようになりました。
~ブランド製品とお金持ちの関係~
GDPで已に日本を抜き世界第二位の経済大国となった中国、世界中の企業が中国市場での成功を目指しており、街には已に大量のモノがあふれている。この20年で急速にお金持ちになった富裕層にとっては、お金さえ出せばどんなものでも手に入れることができる時代になったといえる。とはいえ、中国でお金を払えば手に入れることができるものというのはあくまで"モノ"にすぎないのであって、現在の富裕層はそれ以上のものを求めるようになっている。
中国でブランド品が飛ぶように売れるのは、当然経済的に豊かになり物質的な欲望を満足させたいという動機もあるが、多くの富裕層が"自分は特別な存在である"、"誰かからすばらしいサービスを受ける資格がある"と感じたいという動機のためにブランド品を購入するようになりつつある。つまり、ブランド品の購入は従来の物欲を満たす行為から"ラグジュアリーブランドを購入する体験"を楽しむものへとシフトするようになっているのである。
更に説明すると中国の富裕層は、同階層の人々との結びつきが強い。自身の社会的なステータスのレベルによって交際相手を選択する特性を持っており、こうした同階層(経済力的なレベル)を中国語で"圏子(Quan zi チュエンズ)"と呼ぶ。例えば、"圏子"の中に5人のメンバーがいた場合、4人がBMWに乗っており、自分だけがそれよりもグレードが落ちる車に乗っている場合、彼はそれが自分のメンツが立たないと考え、圏子のバランスを保つためにBMWを購入することが多い。彼らは、"自分くらいの社会的身分ならBMWに乗るのが相応しい"という考えを持っており、一般的に自分が好きなら、他人がどう思おうと関係無いというマイブーム的な考えとは無縁の人たちである。
圏子は比較的クローズドな世界であり、自分たちより格が下だと考える人間がメンバーに加わることをあまりに好まない、その一方で自分たちより遙かに格上の人間が加わることも自身のメンツを考えれば敬遠するこが多い。とはいえ、富裕層は個人としては常に格上の圏子にステップアップすることを夢見ていることが多いため、そうしたある意味での向上心はラグジュアリー製品の購入の動機としてはポジティブな影響を与えることが多い。
また、圏子のメンバーは、"自分たちだけの~"、"我々だけのための~"というインセンティブに目がないという特性を持っているため、会員制のクラブや集まり、ゴルフ場、パーティーといった選ばれた人々だけが入ることを許された場所を好む。なので、ラグジュアリーブランドが提供する製品を含めた、"自分は特別な存在である、誰かからすばらしいサービスを受ける資格がある"と感じさせるサービスと体験は、圏子のメンバーである富裕層が最もお金をかける価値があると考える経済活動になっているのである。
