中国の富裕層の話をしよう(2)

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日本人が誇るサービス精神”おもてなし”。ものづくりで韓国や中国から追い上げを受ける(已に抜かれたものも多いですが)日本の切り札として最近よくきかれるようになりました。

 
ただ、この”おもてなし”という概念、日本国内では良いのですが、海外(特に中国)に向けて発信する場合、いろいろと難しいことも多い気がします。
 
例えば、
 
 
”お客様は神様”という言葉、中国では”お客様は皇帝陛下”という言葉になります。ただ、この二つの表現の間には微妙に差があります。
 
日本ではお客様を神様と考えて最も地位の高いものとして、最高の敬いとサービスを提供するという考え方があります。ただ一方で日本人の神様観がさせるのか、最上級の扱いをしながらも、どこか人間的な繋がり、コミュニケーションが残っていて、それが”おもてなし”ということにつながるのだと思います。
 
一方”お客様は皇帝陛下”という考えの中国の場合、そこには絶対的な地位の上下があります。誤解を恐れずに言えば、サービスを受ける側とサービスを提供する側には絶対的な階層の違いがあり、両者にコミュニケーションの余地はなく、サービスを提供する側は、サービスを受ける側に条件なく義務的に奉仕するというイメージを感じさせるので。
 
もともと、中国で神様と言えば孔子様も”敬して遠ざける”とおっしゃったくらいですから、中国の人からみれば神様にされてもあまりうれしくないかもしれません。ということで、中国消費者からすると、日本人の考える極上のサービス”おもてなし”という概念は実は意外に理解が難しいことかもしれません。
 
もちろん、日本へ旅行に行った人たちが日本で”おもてなし”を体験すれば話は早いですが、それができる人はまだまだ少数ですから、日本の”おもてなし”を広めようと思えば、やはり中国で普及させていく必要があります。
 
話は富裕層に戻りますが、
 
これは中国だけではないと思いますが、お金持ちはわがままです。そして現状、中国のお金持ちはサービスの良さとして”お客様は皇帝陛下”的なものを求めます。なので、”お客様は神様”というサービスを受ける側と提供する側のリスペクトとコミュニケーションの中で成立する”おもてなし”は中国のお金持ちにはなかなか理解するのが難しいと思います(”お客様は皇帝陛下”という言葉にもリスペクトがまったく存在しないというわけではありません”。
 
日本人はこれを子供のころから普通にやっていますが、これはある意味すごいことで、実際に世界に誇るべきものだとは思いますが、わがままな中国のお金持ちが「日本のサービスはすばらしい」というイメージと「サービスとはお客様は皇帝陛下という精神だ」という考えを持って日本へ行くと、日本の”おもてなし”との間にギャップが生まれてしまい、お金持ちほど日本のサービスへの期待値があまりに大きいために、結果的に「言うほど大したことなかった・・・・・・」という事態が発生します。
 
これは日本のサービスが悪いのではなく(そういう場合もあるかもしれませんが)、そもそも中国のお金持ちが考える”良いサービス”と日本人が考える”おもてなし”の間に大きな違いがあることに起因します。
 
中国の超富裕層を日本の豪華旅行に呼ぶという企画が一時流行ったことがありましたが、実際問題として、一番のネックはこの両国のサービスのギャップをうまく埋めることができる人材、つまり”日本的なおもてなしの精神を発揮しつつ、皇帝陛下に仕えるように相手に優越感を与えることができる”人がいなければ、なかなかうまくいかないと思います。 
 
 
 
日本のサービスが”満足感という心地よさ”であるとすれば、中国のお金持ちが考えるサービスは”優越感という心地よさ”であると思います。となると、中国で”皇帝陛下に提供するおもてなし”を実現するには、人の教育もそうですが、ハードウェアとしてそれを実現できるパッケージをしっかり作ってあげることがとても重要になるのですが、それはまた次回にお話します。

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このページは、qianlanが2011年5月23日 12:00に書いたブログ記事です。

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