一人っ子政策の転換期 上海市、第二子奨励へ

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中日新聞:中国「一人っ子」転換期? 上海市、高齢化進み第2子奨励:国際(CHUNICHI Web)

現在の中国に精通している人ならば「やっとか」という気持ちがあるかもしれません。
しかし未だに中国が「一人っ子政策」でうまくいっていると認識している方も多いのではないのでしょうか。

現在の中国では、長年にわたる一人っ子政策で社会的な弊害があると言わざるを得ない状況です。記事にあるように、高齢化による社会保障費の増大や労働者不足など、特に都市部での弊害が多いようです。

先日就職難についての記事を書きましたが、プライド高く育った若者が職を選り好みし、就職浪人を繰り返すという現象が一部にある、と解説しました。この状況は一人っ子で大事に育てられ、経済的にある程度余裕がある親が就職浪人を許す。というような都会の情勢に裏打ちされていますので、一人っ子政策とは無縁とはいえないでしょう。

中国ではここ10年来の爆発的な経済成長の影響によって、都市部に暮らす人々のライフスタイルが急速に変化してきました。現在では夫婦共働きでサラリーを得ている家庭がほとんどで、核家族構成がほとんどです。そういう状況なので都市部では逆に「一人っ子」がニーズに合っています。更にはある程度の家族での収益が確保できるまでは出産を控えるというような風潮も出てきはじめており、このあたりの事情は日本の都市部とほぼ同等であると言ってもよいでしょう。

そんな中で上海市が第2子奨励の方向に動くことは大衆からすると皮肉な感じに捉えられるかもしれません。
しかし、行政からすると将来の人口確保や経済成長に懸念を生じる可能性があるとなると、国の方針から逸れるとしても方策を転換する必要があるのでしょう。実質中国のフラッグ都市となっている上海市だからこそできる発表だとは思いますが、迅速で的確な行政判断だと思います。

今後上海市に習って同様の政策を打ち出す都市が出てくる可能性が高いと思います。
特に内陸部で急速に発展している都市部は同様の問題が発生するので、その辺から広がっていく可能性は大ですね。

一方で農村部では昔から労働者確保の必要性などからたくさん子どもを生むのを好まれる傾向があります。
未だに田舎では税金を逃れるために戸籍を持たない子どもがいるようです。

このように農村部では実質的に人口増加が続いているので国が第二子奨励を施行するならば、その範囲は都市部に限定されるでしょう。都市部と農村部での行政格差がさらに広がることになります。

中国政府の中にはそのような行政格差を是正していこう、という動きは生まれにくいと思います。
そうなるとこの一人っ子政策の運用の違いの他にも様々な政治の差が、都市部と農村部で発生していくと考えられます。

将来の中国マーケティングは、今よりも一層個別化した地域の法律、文化特性を把握することが重要になるかも知れませんね。

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このページは、BathTimeFishが2009年7月28日 12:51に書いたブログ記事です。

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